高脂血症
健康用語でよく使われる言葉を挙げてもらうと、必ず上位にくるのが“血液サラサラ”と“血液ドロドロ”。
医療ジャーナリスト 松井宏夫=文
血液ドロドロの先にあるのが血管の動脈硬化で、さらにその先にあるのが脳梗塞、心筋梗塞などの血管病である。これらの怖い血管の病気をつくり出す血液ドロドロとは、「高脂血症」の状態を指している。
高脂血症とは、血液中の脂質のコレステロールか中性脂肪(トリグリセリド)のどちらか一方、もしくはその両方が増えすぎた状態である。血液検査数値で見ると、総コレステロール(TC)が220mg/dl以上、中性脂肪が150mg/dl以上の状態を指す。
悪者扱いされるコレステロールや中性脂肪だが、本来、これらは体になくてはならないものである。細胞膜や性ホルモンの材料になるのがコレステロール、脂肪細胞に蓄えられてエネルギー源となるのが中性脂肪で、どちらも体にとって重要な働きをしているからだ。が、過ぎたるは及ばざるが如し。これらが増えすぎて高脂血症となると、体にどんどん悪さをしてしまう。
“悪玉”といわれるLDL―コレステロールが血液中に増えすぎると血管壁(血管は内側から内膜、中膜、外膜の3層になっている)の内膜に入り、そこで酸化して、変性LDL―コレステロールになる。すると、白血球の1種のマクロファージがこれを異物とみなして食べ、変性LDL―コレステロールを泡沫細胞に変える。その泡沫細胞や破裂した泡沫細胞が集まって脂質プラークをつくり、血管をどんどん狭くするというメカニズムだ。
脂質プラークの中は粥状(じゅくじょう)になっていて破れやすく、破れると血栓となって血管を詰まらせてしまう。これが脳動脈で起きると脳梗塞、冠状動脈で起きると心筋梗塞である。
最近は、コレステロールや中性脂肪をより詳しく分析するようになり、その中でも、どのコレステロールが増えているかに、より重点を置き始めた。そのポイントとなるのがRLP(レムナント様リポタンパク)―コレステロールとsd(スモールデンス)―LDLである。
中性脂肪やコレステロールが分解されて増えるのがRLPで、LDL―コレステロールと同様にマクロファージが食べてしまうので動脈硬化を促進させる。また、LDL―コレステロールの中の“超ド級の悪玉”がsd―LDLである。小型とあってより血管壁に入りやすい。
最近、このような病気になることを防ぐために様々な健康商品が売られているが、どこまで信用できるのだろうか?
なかなか素人にはわからない。



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